特別講習の概要

 警備業法では、警備業務の中で特定の警備業務を行う場合には検定合格証明書の交付を受けている警備員に警備業務を実施させなければならないと定められています。
 この検定資格(合格証明書)を取得するためには、公安委員会が行う検定を受検(学科試験及び実技試験)し、合格する方法と国家公安委員会の登録を受けた者が行う講習会の課程を修了する方法があります。
 ただし、どちらの場合も合格しただけでは資格者とはなりません。
 合格または修了の後、公安委員会に合格証明書の交付申請を行い、合格証明書の交付を受けて初めて検定の資格者となります。

 特別講習は、国家公安委員会の登録を受けた一般社団法人警備員特別講習事業センターが行う講習会の名称です。特別講習を受講し、その課程を修了すると講習会修了証明書が交付され、検定に合格したものとみなされます。

受講要件

 特別講習は、1級と2級に区分され、2級は誰でも受講することが出来ますが、1級は受けようとする種別の2級の合格証明書の交付を受けた後、当該種別の警備業務に1年以上従事していることが必要となります。

講習区分

 現在行われている特別講習の種別は、以下の5種別です。
①施設警備業務1・2級
②雑踏警備業務1・2級
③交通誘導警備業務1・2級
④核燃料物質等危険物運搬警備業務1・2級
⑤貴重品運搬警備業務1・2級

 講習は、次のコースがあります。

  • 警備員を対象にした講習 2級
  • 警備員になろうとする者を対象にした講習(警備員になろうとする者の他どなたでも受講できる。) 2級
  • 2級合格証明書の交付を受けた後、当該種別の警備業務に1年以上従事した期間がある者を対象にした講習 1級
講習内容

 警備員を対象にした講習は2日間(学科講習7時限、実技講習5時限、修了考査4時限)、警備員になろうとする者を対象にした講習は、6日間(学科講習28時限、実技講習14時限、修了考査4時限)で、通常連続した日程で行います。(1時限は50分間)
 1・2級共に、学科講習は警備業法、憲法、刑法等の警備業務に必要な法令とそれぞれの種別、級に必要な実務内容となっており、実技講習はそれぞれの種別、級に必要な実務内容となっております。
 学科講習、実技講習の終了後、講習の理解、習得を判定する修了考査(学科試験・実技試験)を行いますが、修了考査に合格すると「講習の課程を修了」したことになり、検定に合格したものとみなされます。修了考査において不合格であった場合には、講習の課程を修了したことになりません。
 警備員を対象にした講習は、都道府県警備業協会等に運営委託しながら各地で行っていますが、警備員になろうとする者を対象とした講習は、受講希望者の多寡に応じて計画しているため、会場・時期ともに不定となります。